ガックやリコピン、ベータカロチンについて数千にもおよぶレポートが発表されている。その強力な抗酸化力が医学研究の現場で大きな注目を集めている。
【白内障】
ジャーナル・オブ・ニュートリション
眼内の内部組織に、リコピンが含まれていることを発見。また、66歳から75歳までの男女老人372人を研究対象に、リコピンの血清濃度が高ければ、皮質白内障発症リスクが低減することをつきとめ、リコピンが白内障の進行を防ぐと報告された。
【卵巣がん】
インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー
米国産婦人科疫学センターは、疫学研究と実験により、リコピンを含むカロテノイドを十分に摂取することで、閉経前の女性が卵巣がんになるリスクが低減することをつきとめた。
【肺がん】
ザ・アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション
リコピンを一定量以上(1日に男性12㎎/女性6.5㎎)摂取することによって、40~75歳の男性、および30~55歳の女性が肺がんになるリスクが低減したという、疫学的結果が報告された。
【心臓病・脳卒中】
サプリメント・スポット・ニュートリエント
46歳から64歳の725名の男性の血液・血清レベルを4年間にわたり追跡調査。その結果、ベングリオン大学教授のジョセフ・レヴィ博士は、体内リコピン濃度の低減が心臓病発症リスクを高めることをつきとめ、心臓や血管の健康にリコピンが有効であると発表した。
【貧血・ビタミンA欠乏症】
ザ・アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション
カリフォルニア大学の栄養研究チームは、ベトナムの子どもたちの、ビタミンA欠乏症改善について研究。ガックに含まれるベータカロチンが欠乏症を防ぎ、貧血の子どもたちにも効果があると発表した。
【前立腺がん】
アメリカン・ジャーナル・オブ・エピドミオロジー
1日6㎎以上のリコピンを含むカロテノイドを摂取している男性は、前立腺がんの発症リスクが低減すると報告。そのほか、体内リコピン濃度が高いと腫瘍の増殖を抑え、前立腺がんの治療効果があることも認められている。